リード(直答)
アルコールや薬物による障害は、条件つきで障害年金の対象です。認定基準は、精神病性障害を示さない急性中毒や、明らかな身体依存が見られないものは対象にならないとする一方、幻覚や妄想などの精神病性障害を示している場合は対象になりうるとしています。
つまり、診断名が「依存症」であることではなく、いまどんな症状が出ているかが分かれ目です。そして多くの場合、依存症は単独ではなく、うつ病や統合失調症、肝臓の病気と併存しています。全体像で見ると、道が見えることがあります。
見られているのは、この3つ
1. 精神病性障害があるか — 幻覚、妄想などが現れているか。ここが対象・対象外の分かれ目です。 2. 併存している病気 — 複数の精神疾患がある場合、どちらか一方ではなく、諸症状を併せた全体像で総合的に認定されます。肝硬変などの身体の病気があれば、そちらの基準でも評価されます。 3. 日常生活の制限 — 依存症でも見られる物差しは同じで、日常生活能力の7項目です。
結論を分けた実例
覚醒剤使用による障害は不支給が維持された(棄却) — 覚醒剤使用による残遺性および遅発性精神病性障害の方の事後重症請求です。障害が覚醒剤の使用が直接の原因であるとして、国民年金法70条にもとづき不支給とした処分が維持されました。法律に、故意の犯罪行為や重大な過失などによる障害について支給を制限する規定があることを示す事例です。
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同じ道を歩いた人が、つまずいたところ
「自業自得だから対象外」と自分で決める。 対象・対象外を決めるのは認定基準と法律で、自己評価ではありません。ただし上の実例のとおり、原因によって支給が制限される規定があるのも事実です。まず年金事務所で「自分のケースはどう扱われるか」を確認してください。 併存する病気を書かない。 うつ病、統合失調症、肝疾患。依存症だけを診断書に書いてもらうより、生活の支障の全体が載っているかが大事です。 通院が途切れがちで、記録が薄い。 依存症は治療が途切れやすく、それがそのまま記録の空白になります。通えた日、通えなかった理由も、そのまま伝えてよい情報です。
よくある質問
Q. 断酒・断薬に成功しています。対象外になりますか。** 見られるのはいまの状態です。回復した部分は事実として、残っている困難も事実として、両方が伝わるようにしてください。
Q. 家族が申請を勧めています。本人が動けません。** 家族が代理で手続きでき、申立書も代筆できます。
次の一歩
主治医に一つ聞いてください。「いまの私の状態に、精神病性障害にあたる症状はありますか」。 → 自分で・アプリで・専門家に頼む、の比べ方
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出典
- 厚生労働省「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」第8節 精神(器質性精神障害・依存症) ・ 確認日 2026-08-31