社労士の選び方

リード(直答)

「信頼できる社労士を探すこと自体が不安で、結局自分でやる」。これは、実際によく聞く話です。探し方が分からないから、探すのをやめる。

先に、制度の事実を一つ。報酬を得て障害年金の書類作成・提出を代行できるのは、法律上、社会保険労務士だけです。「年金機構公認の代行サービス」「特別なルート」を名乗る勧誘は、制度上ありえません。頼むなら、社労士登録の有無を必ず確認してください。

そのうえで、選ぶ基準を3つに絞ります。多すぎると比べられなくなるからです。

選ぶ基準は3つ

基準1: 障害年金を専門にしているか

社労士の主な仕事は企業の労務管理で、障害年金を扱っていない事務所のほうが多数です。「障害年金の請求を年間どれくらい扱っていますか」と聞いてください。件数の多さ自体が良し悪しではありませんが、扱っていない事務所に頼む理由はありません。

基準2: 費用の型を最初から明示しているか

着手金がいくらか、不支給ならどうなるか、成功報酬は何を基準にいつ払うか。この3点を、聞く前にサイトや資料で示している事務所は、あとで揉めにくい。聞かないと出てこない場合は、その場で書面をもらってください。

基準3: 診断書について何と言うか

ここがいちばん大事です。「実態を正確に伝えるお手伝いをします」と言う事務所と、「有利に書いてもらえるよう働きかけます」と言う事務所があります。後者は避けてください。診断書の内容に第三者が口を出すことは、主治医との信頼関係を壊します。そして、実態と違う診断書は、あとで矛盾を生みます。

面談で聞く7つの質問

無料相談を使うとき、この7つを聞けば十分に比べられます。

  1. 障害年金の請求を、年間どれくらい扱っていますか
  2. 私のケース(初診日・傷病・就労状況)で、難しいのはどこだと思いますか
  3. 不支給だった場合、費用はどうなりますか
  4. 成功報酬は何を基準に、いつ払いますか。遡及分は別ですか
  5. 診断書について、主治医にどう関わりますか
  6. 私は何をすればいいですか(丸投げなのか、記録は自分で続けるのか)
  7. 途中で連絡が取れる方法と、頻度はどれくらいですか

2番の答え方で、力量はだいたい分かります。その場で論点を挙げられる人は、あなたのケースを聞いて考えています。「大丈夫です、任せてください」だけで具体的な論点が出てこない場合は、もう1か所回ってください。

注意したいサイン

  • 「必ず受給できます」「決定率100%」など、結果を保証する言い方
  • 診断書を「有利に書いてもらう」「等級を上げる書き方を指導する」という説明
  • 契約を急がせる、その場での署名を求める
  • 社労士以外の人が全面的に対応し、社労士の氏名・登録が確認できない
  • 費用の説明が口頭だけで、書面をくれない

頼んだあとも、あなたがやること

頼んでも、診察室で状態を伝えるのはあなたです。生活の記録も、あなたにしか作れません。専門家がやるのは、その材料を制度の形に組み立てることです。「丸投げできる」と言う事務所より、「一緒に作る」と言う事務所のほうが、結果として実態に近い書類になります。

次の一歩

自分で・アプリで・専門家に頼む、の比べ方

出典

  • 社会保険労務士法(業務の範囲) ・ 確認日 2026-08-31