よくある誤解

「障害年金を受けると、会社や周りに知られる」

障害年金を受けると会社や周りに知られる? — 手続きに勤務先が関わる場面はなく、通知もされません

・ 確認日

結論

障害年金を請求しても、会社に知られることはありません。請求は本人(または家族)が年金事務所や市区町村に出す手続きで、勤務先を経由しません。受給が始まっても、年金機構から会社へ通知されることはありません。

戸籍・住民票・運転免許に記載されることもありません。手帳や年金を会社に申告する義務もありません。

例外は1つ。傷病手当金を受けている場合は、調整のために健康保険の側(保険者)に年金の決定が伝わります。相手は会社の人事ではなく、保険者です。

なぜ「知られる」と思われているのか

厚生年金が会社経由の制度だからです。保険料は給与から天引きされ、加入や脱退の手続きは会社が行います。だから「厚生年金の給付も会社を通る」と思われます。実際には、給付の請求は本人が直接行い、会社は関わりません。

もう1つは、「公的な記録に残る」という不安です。年金の受給は年金機構の記録として管理されますが、戸籍や住民票のような、第三者が閲覧しうる書類には載りません。

制度ではこうなっている

請求の相手は年金事務所か市区町村

年金請求書の提出先は、初診日に厚生年金なら年金事務所、国民年金なら市区町村の窓口(または年金事務所)です。会社の証明や印は要りません。在職中でも、会社に知らせずに請求できます。

決定通知は自宅に届く

年金証書や決定通知書は、本人の住所に郵送されます。会社に写しが送られることはありません。振込先も本人の口座で、会社の給与とは無関係です。

会社に申告する義務はない

障害年金を受けていることを、会社に申告する法的な義務はありません。障害者手帳も同じです。障害者雇用枠で働く場合は手帳の提示が要りますが、それは本人が選ぶことで、年金とは別です。

例外: 傷病手当金との調整

健康保険の傷病手当金を受けている間に、同一の傷病で障害厚生年金が決まると、傷病手当金は調整されます(年金の額のほうが低ければ差額が支給されます)。この調整のために、健康保険の保険者(協会けんぽや健康保険組合)に年金の決定が伝わります。保険者は会社ではありませんが、健康保険組合の場合は会社と近い組織であることがあります。

数字で見ると

障害年金の請求書に、勤務先の記入欄はありません。添付書類にも、会社が発行するものはありません。会社が関わる書類がゼロなので、会社が知る経路がありません。

令和6年度に新しく決まった障害年金は146,225件。この全員について、年金機構から勤務先への通知は行われていません。

自分の場合を確かめる

  • 請求書の提出先は年金事務所か市区町村です。会社の証明や印は必要ありません。
  • 年金の決定通知は自宅に届きます。会社への通知はありません。
  • 傷病手当金を受けている場合は、健康保険の側に年金の決定が伝わります。相手は会社の人事ではなく、保険者です。

窓口で聞く一言

年金事務所に「請求や受給で、勤務先に連絡が行くことはありますか」と聞いてください。答えは「ありません」です。

よくある質問

Q. 診断書を書いてもらったことは、会社に伝わりますか。

A. 伝わりません。診断書は医師とあなたの間の書類で、病院から会社に連絡することはありません。会社の健康診断とも別です。

Q. 住民税の通知で、会社に分かりませんか。

A. 分かりません。障害年金は非課税なので、住民税の計算に入らず、会社に届く特別徴収の通知にも反映されません。

Q. 障害者手帳を取ったら、会社に知られますか。

A. 手帳も、取得しただけでは会社に通知されません。会社に提示するのは、障害者雇用枠や合理的配慮を求めるときに、あなたが選んで行うことです。

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働きながら申請するとき傷病手当金と障害年金精神疾患で障害年金を申請するのは甘え?

出典

  • 日本年金機構「障害年金の請求手続き」(提出先、添付書類)・確認日 2026-09-03
  • 健康保険法第108条(傷病手当金と障害厚生年金の調整)・確認日 2026-09-03
  • 所得税法第9条(障害年金の非課税)・確認日 2026-09-03
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