よくある誤解

「使えるのは障害年金だけ」

使えるのは障害年金だけ? — 年金とは別に、法律にもとづく手当があります

・ 確認日

結論

障害年金だけではありません。年金とは別の法律にもとづく手当があり、申請すれば、年金と併せて受け取れるものがあります。

常時特別な介護が必要な20歳以上の人には特別障害者手当。20歳未満の重度の障害児には障害児福祉手当。障害のある子を育てる父母には特別児童扶養手当。いずれも窓口は市区町村で、所得制限があります。

年金の等級が思ったより低くても、手当の要件は別に判定されます。市区町村で「使える手当はありますか」と聞く価値があります。

なぜ「年金だけ」と思われているのか

障害年金の請求で力を使い切るからです。何か月もかけて年金が決まると、それで手続きは終わったと感じます。年金事務所は手当のことを案内しません。

もうひとつは、手当の名前が似ていて、対象が分かりにくいことです。「特別障害者手当」「障害児福祉手当」「特別児童扶養手当」は、それぞれ対象年齢と対象者が違います。

制度ではこうなっている

特別障害者手当

20歳以上で、精神または身体に著しく重度の障害があり、日常生活で常時特別な介護を必要とする人が対象です。障害年金1級と重なる人が多いですが、判定は別で、手当独自の基準があります。障害年金と併せて受け取れます。施設に入所している人や、3か月を超えて入院している人は対象外です。額は年度ごとに改定され、令和8年度は月30,450円です。

障害児福祉手当

20歳未満で、精神または身体に重度の障害があり、日常生活で常時の介護を必要とする子が対象です。子本人に支給されます。令和8年度は月16,560円です。

特別児童扶養手当

20歳未満で、精神または身体に中程度以上の障害がある子を育てている父母(または養育者)が対象です。子ではなく、育てている親に支給されます。1級と2級があり、令和8年度は1級で月58,450円、2級で月38,930円です。障害児福祉手当と両方受け取ることができます。

共通のルール

いずれも所得制限があり、本人や配偶者、扶養義務者の所得で判定されます。申請しないと始まりません。さかのぼって受け取ることはできず、認定された月の翌月分からです。窓口は市区町村の障害福祉の担当課です。

年金の等級との関係

障害年金3級や非該当でも、手当の要件を満たすことはありえます。逆に、年金1級でも、手当の基準で見て対象にならないこともあります。判定はそれぞれ別です。

数字で見ると

障害基礎年金1級は年1,059,125円、月約88,300円です(令和8年度)。特別障害者手当が加わると、月あたり約3万円上乗せになります(令和8年度の額で計算)。年にすれば36万円前後の差です。

いずれの手当も、年度ごとに額が改定されます。最新の額は市区町村の案内で確認してください。

自分の場合を確かめる

  • 常時特別な介護が必要な20歳以上の人は、特別障害者手当の対象になることがあります。窓口は市区町村です。
  • 20歳未満の重度の障害児は障害児福祉手当、障害のある子を育てる父母は特別児童扶養手当の対象になることがあります。
  • いずれも所得制限があり、申請しないと始まりません。年金の等級が低くても、手当の要件は別に判定されます。

窓口で聞く一言

市区町村の障害福祉の窓口で「障害年金〇級ですが、使える手当はありますか」と聞いてください。

よくある質問

Q. 精神の障害でも特別障害者手当の対象になりますか。

A. なります。手当の基準には、精神の障害についての項目があり、日常生活の制限の程度で判定されます。精神の障害の場合、精神障害者保健福祉手帳1級相当の状態に加えて、日常生活能力の判定で一定の要件を満たすことが目安になります。市区町村で確認してください。

Q. 手当の診断書は、年金の診断書と別ですか。

A. 別です。手当には手当専用の診断書の様式があります。ただし、市区町村によっては、障害年金の診断書の写しや手帳で判定できる場合があります。窓口で「年金の資料で代えられますか」と聞いてください。

Q. 自治体独自の手当はありますか。

A. 都道府県や市区町村が独自に設けている手当(心身障害者福祉手当など)があります。国の手当とは別で、地域によって有無と額が違います。同じ窓口で一緒に聞いてください。

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出典

  • 特別児童扶養手当等の支給に関する法律(特別児童扶養手当・障害児福祉手当・特別障害者手当)・確認日 2026-09-03
  • 厚生労働省「特別障害者手当について」「障害児福祉手当について」「特別児童扶養手当について」「制度変更(令和8年4月)」(令和8年度の手当額)・確認日 2026-09-13
  • 厚生労働省「令和8年度の年金額」・確認日 2026-09-02
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