よくある誤解

「専業主婦(主夫)や無職だから、障害年金は関係ない」

専業主婦(主夫)や無職だから障害年金は関係ない? — 国民年金の被保険者なら、収入の有無は要件にありません

・ 確認日

結論

専業主婦(主夫)や無職でも、障害年金は関係あります。障害基礎年金は「働いていた人の制度」ではありません。国民年金の被保険者であれば、専業主婦や無職の期間に初診日があっても、納付要件を満たしていれば請求できます。

会社員・公務員の配偶者に扶養されていた期間(第3号被保険者)は、自分で保険料を払っていなくても、保険料納付済期間として扱われます。

「自分で年金を払っていないから」と、納付記録を確認せずに諦める人がいます。

なぜ「関係ない」と思われているのか

「年金は働いて払った人のもの」という理解があるからです。専業主婦や無職の人は、自分の口座から保険料を払った記憶がないので、「払っていない=資格がない」と考えます。

第3号被保険者の仕組みが知られていないことも理由です。会社員の配偶者は、自分で払っていなくても、配偶者の加入する厚生年金の制度全体で保険料が賄われていて、納付済みとして扱われます。この仕組みが見えないので、「払っていない」と感じます。

制度ではこうなっている

国民年金の被保険者は3種類

20歳以上60歳未満の人は、原則として全員が国民年金の被保険者です。自営業や学生や無職の人は第1号、会社員・公務員は第2号、第2号の配偶者で扶養されている人は第3号です。専業主婦(主夫)の多くは第3号、無職の人は第1号です。どちらも被保険者なので、その期間に初診日があれば障害基礎年金の対象です。

第3号は納付済み扱い

第3号被保険者の期間は、本人が保険料を払わなくても、保険料納付済期間として計算されます。納付要件の3分の2の計算では、分子に入ります。第3号だった期間に初診日があれば、その前日時点の納付要件を見ますが、第3号の期間が長ければ、多くの場合は満たします。

第1号は納付か免除が要る

無職の期間は第1号被保険者で、自分で保険料を納めるか、免除・猶予の手続きをする必要があります。手続きをしていれば未納ではありません。手続きをせずに払っていなかった期間は未納で、納付要件の計算で不利になります。

障害基礎年金には3級がない

初診日が国民年金の期間なら、障害基礎年金です。1級と2級だけで、3級はありません。3級相当の状態では年金は出ないので、2級に当たるかどうかが分かれ目になります。

数字で見ると

障害基礎年金は2級で年847,300円、1級で1,059,125円です(令和8年度)。専業主婦でも無職でも、要件を満たせばこの額です。働いていた人と、額に差はありません。

令和6年度に新しく決まった障害年金146,225件のうち、精神の障害が70.3%。精神疾患で退職して無職になった人、家事をしながら発症した人は、この中に多く含まれています。

自分の場合を確かめる

  • 会社員・公務員の配偶者に扶養されていた期間(第3号被保険者)は、自分で払っていなくても納付済みとして数えます。
  • 無職の期間に免除・猶予の手続きをしていたかを、年金事務所の記録で確認してください。手続き済みなら未納ではありません。
  • 初診日が国民年金の期間なら障害基礎年金(1級・2級)です。3級はありません。

窓口で聞く一言

年金事務所で「第3号の期間と免除の期間を含めて、納付要件を満たしていますか」と確認してください。

よくある質問

Q. 夫の扶養に入っていました。自分の年金記録はありますか。

A. あります。第3号被保険者として、あなた自身の基礎年金番号で記録されています。年金事務所で「被保険者記録照会回答票」を出してもらえば、第3号の期間が確認できます。

Q. 結婚前は会社員でした。その頃の初診日なら厚生年金ですか。

A. そうです。初診日が会社員(第2号)の期間なら、障害厚生年金の対象で、3級もあります。退職して専業主婦になった後の初診日なら障害基礎年金です。初診日がどちらの期間にあるかで変わります。

Q. 無職で、保険料の免除の手続きをしていませんでした。

A. その期間は未納です。ただし、初診日の前々月までの直近1年間に未納がなければ満たす特例があり、また未納の期間についてさかのぼって免除を申請できる場合もあります。年金事務所で、初診日の候補を伝えて確認してください。

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出典

  • 国民年金法第7条(被保険者の種別)、第5条(保険料納付済期間に第3号被保険者期間を含むこと)・確認日 2026-09-03
  • 日本年金機構「第3号被保険者」「障害年金の保険料納付要件」・確認日 2026-09-03
  • 日本年金機構「障害基礎年金の年金額」令和8年度・確認日 2026-08-31
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