よくある誤解

「精神の手帳を取るのに、また診断書が要る」

精神の手帳を取るのにまた診断書が要る? — 障害年金の年金証書で、診断書なしで申請できます

・ 確認日

結論

要りません。障害年金(精神)を受けている人は、年金証書などの写しを使って、診断書なしで精神障害者保健福祉手帳を申請できます。

手帳の等級は、年金の等級に対応して認定されます。年金2級なら手帳2級、という対応です。

窓口は、市区町村の障害福祉の担当課です。年金事務所ではありません。

なぜ「また診断書」と思われているのか

手帳の申請にも診断書が必要だ、というのが一般的な案内だからです。市区町村の手帳の案内には「診断書」と書かれていて、年金証書で代えられることは、目立つ場所に書かれていないことがあります。

もうひとつは、年金と手帳を別々の窓口で扱っているからです。年金事務所は手帳のことを案内せず、市区町村は年金の状況を知りません。両方をつなぐのは本人です。

制度ではこうなっている

年金証書で申請できる

精神障害者保健福祉手帳の交付事務は、国の通知(平成7年の厚生省保健医療局長通知)で定められています。そこで、精神の障害を理由とする障害年金を受けている人は、診断書に代えて、年金証書等の写しを添付できるとされています。

必要なのは、手帳の申請書、年金証書の写し、直近の年金振込通知書か年金支払通知書の写し、写真、そして年金事務所への照会に同意する同意書です。

等級は年金に対応

年金証書で申請した場合、手帳の等級は年金の等級に対応します。障害基礎年金1級なら手帳1級、2級なら2級、障害厚生年金3級なら3級です。

更新も同じ

手帳の有効期限は2年です。更新のときも、年金を受けていれば、年金証書等の写しで申請できます。2年ごとに診断書を取り直す必要がなくなります。

年金の等級が変わったとき

年金の更新で等級が変わったら、手帳の等級も見直しの対象になります。手帳の等級を年金に合わせて変更する申請ができます。

手帳が先の場合

手帳を先に持っていて、年金がまだの人は、年金の請求に手帳は使えません。年金の請求には、年金用の診断書が必要です。手帳と年金は、判定の基準が別です。年金が先に取れると、手帳の取得・更新はぐっと簡単になります。

数字で見ると

手帳用の診断書の文書料は病院ごとに違い、数千円から1万円前後かかります。2年ごとの更新で毎回かかる費用です。年金証書での申請なら、この費用と、診断書のための受診の手間が要りません。

令和6年度に新しく決まった障害年金146,225件のうち、精神の障害は70.3%です。精神の障害で年金を受けている人の多くが、この仕組みを使えます。

自分の場合を確かめる

  • 手帳の申請書に、年金証書の写しと直近の年金振込通知書などの写しを添えます。診断書は要りません。
  • 手帳の等級は、年金の等級に対応して認定されます。年金2級なら手帳2級、という対応です。
  • 窓口は市区町村の障害福祉の担当課です。年金事務所ではありません。

窓口で聞く一言

市区町村の窓口で「障害年金の年金証書で、精神の手帳を診断書なしで申請したい」と伝えてください。

よくある質問

Q. 手帳3級を持っていますが、年金は2級です。手帳を2級にできますか。

A. できます。年金証書の写しを添えて、等級変更の申請をしてください。年金の等級に対応した等級になります。

Q. 年金は身体の障害で受けています。

A. 年金証書で診断書に代えられるのは、精神の障害を理由とする年金の場合です。身体障害者手帳の申請には、身体障害者福祉法の指定医の診断書が必要です。

Q. 手帳を持つと、会社に知られますか。

A. 手帳を持っていることは、本人が伝えなければ会社には分かりません。障害者雇用で働く場合に手帳の提示が求められますが、一般雇用では提示の義務はありません。

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出典

  • 厚生労働省「精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について」「精神障害者保健福祉手帳制度実施要領」(年金証書等による申請)・確認日 2026-09-03
  • 日本年金機構「障害年金業務統計(令和6年度決定分)」・厚生労働省「令和6年度の障害年金の認定状況についての調査」(新規裁定における精神の障害の割合70.3%)・確認日 2026-09-02
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