リード(直答)
本人が窓口に行けない。書類が書けない。そもそも申請を理解できない、あるいは本人が嫌がる。障害年金の申請は、家族が動かないと進まないことがよくあります。
制度は、それを想定しています。委任状があれば、家族が年金相談や手続きを代理できます。申立書は家族が代筆できます。本人が病気で意思表示できない場合には、別の取り扱いもあります。
そして家族には、専門家にも医師にもできない役割が一つあります。「本人が言わない事実」を診察に持ち込むことです。
家族にできること一覧
| できること | どうやって |
|---|---|
| 年金事務所での相談・手続きの代理 | 委任状(代理人の氏名・本人との関係・基礎年金番号・委任する内容などを記入。機構の様式があり、必要事項がそろえば手書きも可) |
| 申立書の代筆 | 様式に代筆者の氏名と続柄を書く欄がある |
| 診察に同席し、生活の実態を伝える | 毎回でなくてよい。年に1〜2回でも医師の見え方が変わる |
| 生活の記録をつける | 入浴・食事・服薬・外出・トラブルを、日付と回数で |
| 申立書の下書きを読む | 本人には当たり前すぎて書き忘れた困りごとが見つかる |
| 本人が意思表示できない場合の手続き | 成年後見の仕組みと合わせて年金事務所に相談 |
できないこと: 第三者証明は、三親等内の親族(親・きょうだい・おじおば)には頼めません。当時を知る友人・隣人・学校の先生・職場の同僚・民生委員などに依頼します。診断書は本人の受診が必要です。
同じ道を歩いた人が、つまずいたところ
本人の「大丈夫」をそのまま受け取ってしまう。 診察室では受け答えができて、家では別人のようになる。この差は、家族が伝えないと医師には見えません。本人の言葉を否定せず、家族が見ている事実を「別の情報」として持ち込むのが、いちばん角が立たない方法です。「本人は大丈夫と言っていますが、この1か月、入浴は2回でした」。
「言うと本人が傷つく」と黙る。 気持ちは分かります。でも診断書に載らなければ、制度の上では存在しないのと同じです。本人の前で言いにくければ、紙にして渡してください。
援助を「当たり前のこと」として書かない。 何年も続けていると、支えていること自体が日常になって、伝えるほどのことに思えなくなります。診断書は「一人暮らしで、誰の助けもない」前提で評価されます。誰が・何を・どのくらいの頻度で、の形で書いてください。
家族が疲れ果てる。 手続きは往復が多く、平日日中の窓口が中心です。全部を一人で背負わないでください。年金事務所の予約相談で書類を点検してもらう、社労士に聞き取りを任せる、という選択肢があります。
よくある質問
Q. 本人が申請を嫌がります。** 診断書は本人の受診が必要なので、同意なく進めるのは難しい。「年金は生活のための権利で、あなたの価値を決めるものではない」ことを、時間をかけて伝えてください。急がなくていい話です(ただし事後重症請求は、遅れた分だけ受け取り開始も遅れます)。
Q. 遠方に住んでいます。** 年金事務所の相談は、本人の住所地でなくても受けられます。委任状を持って、家族の近くの事務所で相談できます。
次の一歩
まず、この1か月の「困ったこと」を日付と回数で10個書き出してください。それが診察でも、申立書でも、いちばん強い材料になります。 → 自分で・アプリで・専門家に頼む、の比べ方
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出典
- 日本年金機構「年金受給選択申出書」「老齢年金の繰上げ請求」「委任状」「学生納付特例」「特別障害給付金」 ・ 確認日 2026-08-31