生活保護を受けているとき

リード(直答)

生活保護を受けていると、福祉事務所から障害年金の請求を勧められる(あるいは求められる)ことがあります。これは、生活保護に「他の制度で受けられるものを先に使う」という補足性の原則(生活保護法第4条)があるためです。

そのとき多くの人が思うのが、「申請させられて、結局同じ額なら意味がないのでは」。ここを、構造で説明します。

お金の動き

  1. 障害年金は収入として認定されます。受け取ると、その分だけ保護費は減ります。ここだけ見ると、手取りは変わりません。
  2. ただし、障害基礎年金1・2級などの等級は、障害者加算の判定材料になります。加算がつけば、保護費が上乗せされます。
  3. つまり、年金を受けて加算がつく場合、手取りの合計は増えることがあります。「申請させられて損する」とは限らない構造です。

加算がつくかどうか、いくらになるかは、世帯の状況と等級によります。年金の決定内容(等級と決定通知)は、必ず福祉事務所のケースワーカーに伝えてください。伝えないと、加算の判定が進みません。

同じ道を歩いた人が、つまずいたところ

「資産を調べられる」と思って身構える。 障害年金は保険の給付なので、貯金・資産・持ち家は要件に含まれず、審査もされません。資産調査があるのは生活保護のほうです。制度の仕組みが違います。

年金の決定をケースワーカーに伝えない。 保護費の調整は必ず行われますが、加算の判定にも等級が使われます。伝えるのは義務であると同時に、あなたの利益にもなります。

年金が決まるまでの期間を見落とす。 請求から初回振込まで、おおむね4〜5か月かかります。その間の生活は保護費で成り立ちます。年金が決まると、さかのぼって支給される分と保護費の調整が発生することがあるので、まとまった額が入る前にケースワーカーに相談しておくと、あとで慌てません。

支援給付金や手当を取りこぼす。 年金生活者支援給付金は年金の請求と同時に出すのが原則です。特別障害者手当など、市区町村の窓口の手当もあります。ケースワーカーに「使える制度が他にないか」を一度聞いてください。

よくある質問

Q. 年金が決まったら、生活保護は打ち切られますか。** 年金の額が最低生活費を上回れば保護は終了しますが、下回っていれば差額が保護費として続きます。等級と世帯の状況によります。

Q. 申請の手続きを、ケースワーカーが手伝ってくれますか。** 事務所によります。年金事務所の予約相談は誰でも無料で使えるので、そちらも並行して使ってください。

次の一歩

ケースワーカーに、2つ聞いてください。「障害年金が決まったら、障害者加算はつきますか」「年金の請求で、手伝ってもらえることはありますか」。 → 自分で・アプリで・専門家に頼む、の比べ方

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出典

  • 国民年金法(第25条 公課の禁止、第4条の3ほか、20歳前傷病の所得制限・停止事由、受給権の保護、第三者行為の調整) ・ 確認日 2026-08-31
  • 生活保護法第4条(補足性の原則)/厚生労働省 生活保護実施要領(障害者加算) ・ 確認日 2026-08-31