リード(直答)
障害基礎年金は「働いていた人の制度」ではありません。国民年金の被保険者であれば、専業主婦(主夫)や無職の期間に初診日があっても、納付要件を満たしていれば請求できます。収入がなかったことは、請求の妨げになりません。
そして、いちばん誤解されているのがここです。会社員・公務員の配偶者に扶養されていた期間(国民年金第3号被保険者)は、自分で保険料を払っていなくても「保険料納付済期間」として扱われます。「自分では払っていなかったから無理」と諦める前に、年金事務所で納付記録を確認してください。
評価の物差し
働いていない人の場合、審査で見られるのは家庭の中の生活です。精神の障害なら、日常生活能力の7項目(食事、清潔、お金の管理と買い物、通院と服薬、人とのやりとり、危ないときの対処、社会性)。これらは、そのまま家事の中身と重なります。
- 食事: 作れるか。誰かが作っているか。抜く日が週に何日あるか
- 清潔: 入浴、洗濯、掃除の頻度。ゴミが出せているか
- お金: 買い物に行けるか。何を買うか決められるか。支払いの管理ができているか
- 対人: 子どもの学校の連絡、近所づきあい、来客、電話に出られるか
「働いていないから就労欄に書くことがない」のではなく、家事のどこが、誰の助けで回っているかが評価の材料です。
同じ道を歩いた人が、つまずいたところ
「主婦だから、家事ができて当たり前」と思われるのが怖くて言えない。 診察で「家のことはやっています」と答えると、それがそのまま診断書に載ります。実際は、夫が帰りにお惣菜を買ってくる、義母が週2回来て洗濯をする、子どもが自分でやっている。その支えを、誰が・何を・どのくらいの形で伝えてください。
納付記録を確認せずに諦める。 第3号被保険者の期間、免除や猶予の手続きをしていた期間は、未納ではありません。記憶で判断せず、年金事務所で記録を出してもらってください。
扶養から外れることを知らずに受給を始める。 税金は非課税ですが、健康保険の扶養認定では障害年金も収入に数えます。障害年金を受けられる程度の障害がある方は年収180万円未満(一般は130万円未満)が基準です。加入先の健康保険に確認してください。
貯金があるから対象外だと思う。 障害年金は保険の給付なので、貯金・資産・持ち家は要件に含まれず、審査もされません。資産を調べる生活保護とは仕組みが違います。
よくある質問
Q. 結婚したら打ち切られますか。** 結婚は停止事由ではなく、受給は原則そのまま続きます。変わりうるのは、扶養に入る場合の収入の扱いや、障害厚生年金の配偶者加算です。
Q. 離婚して、これから働きます。** 受給は続きます。働くこと自体は停止の理由になりません(所得制限があるのは20歳前傷病の場合だけです)。
次の一歩
今日やることは、年金事務所の予約です。「第3号だった期間を含めて、納付記録を確認したい」と伝える。それだけで、最初の壁が越えられることがあります。 → 自分で・アプリで・専門家に頼む、の比べ方
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出典
- 国民年金法(第25条 公課の禁止、第4条の3ほか、20歳前傷病の所得制限・停止事由、受給権の保護、第三者行為の調整) ・ 確認日 2026-08-31
- 厚生年金保険法(第41条、障害手当金、加給年金) ・ 確認日 2026-08-31
- 厚生労働省 被扶養者認定の収入基準に関する通知 ・ 確認日 2026-08-31