認知症(若年性を含む)と障害年金

リード(直答)

認知症は、障害年金の対象です。「症状性を含む器質性精神障害」として、認定基準に位置づけられています。若年性認知症で仕事を続けられなくなった場合も含まれます。

見落とされやすいのは、65歳前に発症したケースです。老齢年金までまだ何年もあるのに、働けない。この空白を埋めるのが障害年金の役割です。初診日に会社員だったなら、障害厚生年金の対象になります。

手続きは家族が進めることが多くなります。このページは家族の方に向けて書いています。

見られているのは、この3つ

1. 全体像 — 記憶や判断の症状と、身体面の症状を区分せず、諸症状を総合して全体像から判断されます。「もの忘れの程度」だけで測られるのではありません。 2. 介護・見守りの必要度 — 火の始末、服薬、金銭管理、外出、着替え。どれに、誰の、どのくらいの見守りが必要か。日常生活能力の7項目に沿って具体的に伝えることが、そのまま評価につながります。 3. 初診日 — もの忘れで最初に受診した日です。かかりつけの内科で相談した日が初診になることもあります。65歳前の初診で、そのとき厚生年金に加入していたなら、障害厚生年金の対象です。

同じ道を歩いた人が、つまずいたところ

本人が診察で取り繕う。 診察室では受け答えができて、家では別人のようになる。この差は、家族が伝えないと医師には見えません。「先週、鍋を焦がしたのが3回」「同じ話を1日に何度もする」「帰り道が分からなくなって警察に連絡した」。日付と回数で書いて渡してください。 介護保険の手続きだけで終わる。 要介護認定と障害年金は別の制度で、基準も別です。介護保険の窓口では年金の話が出ないことが多い。地域包括支援センターやケアマネジャーに「障害年金は検討しなくていいか」と一度聞いてみてください。 老齢年金まで待ってしまう。 65歳前に発症して働けなくなった数年間が、いちばん収入が途切れる時期です。事後重症請求なら、請求した月の翌月分からしか出ません。

よくある質問

Q. 本人が申請を理解できません。** 家族が代理で手続きでき、申立書も代筆できます。判断が難しい場合は、成年後見の仕組みと合わせて年金事務所に相談できます。

Q. 要介護認定は受けています。それで足りますか。** 別の制度なので、年金は年金で請求が必要です。ただし介護認定の資料は、生活の実態を伝える材料として役立ちます。

次の一歩

この1か月で「困ったこと」を、日付と回数で10個書き出してください。それを次の受診に持っていく。 → 自分で・アプリで・専門家に頼む、の比べ方

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出典

  • 厚生労働省「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」第8節 精神(器質性精神障害・依存症) ・ 確認日 2026-08-31