リード(直答)
どの節にもあてはまらない傷病は、「その他の疾患による障害」として認定されます。客観的所見にもとづいた日常生活能力等の程度を十分に考慮して、総合的に判断される仕組みです。病名が珍しいことは、対象外を意味しません。
線維筋痛症、慢性疲労症候群、化学物質過敏症、脳脊髄液減少症については、診断書を書く医師向けの留意事項が日本年金機構から公表されています。主治医が「この病気の診断書は書き方が分からない」と言う場合、この資料の存在を伝えることで作成が進むことがあります。
見られているのは、この3つ
1. 客観的所見と日常生活の制限 — 検査で捉えにくい病気ほど、生活の制限を具体的に伝えることが重要になります。1日に横になっている時間、外出できる回数、できなくなった家事。 2. 経過と治療の効果 — 診断基準・治療基準がある疾患では、病状の経過や治療効果も参考にされます。 3. 併存する障害 — 複数の障害があれば併合して評価されます。痛み、疲労、認知の症状が別々の部位にまたがる場合、まとめて伝えてください。
結論を分けた実例
線維筋痛症は非該当、慢性疲労症候群は2級(一部容認) — 線維筋痛症・慢性疲労症候群の方の事後重症請求です。傷病ごとに初診日と障害状態を分けて判断し、線維筋痛症は等級非該当とした一方、慢性疲労症候群は2級に該当するとして、処分の一部が取り消されました。 遷延性植物状態を認定日として1級(容認) — もやもや病・脳梗塞・脳出血の方の事例です。重度意識障害から3か月後に遷延性植物状態で機能回復がほぼ望めない状態を障害認定日とし、1級に該当するとして処分が取り消されました。
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同じ道を歩いた人が、つまずいたところ
「難病指定を受けていないから」と諦める。 指定難病の認定(医療費助成)と障害年金の認定は、根拠も基準も別の制度です。難病に認定されていても年金は日常生活の制限度で判定され、逆に難病指定がない病気でも「その他の疾患」として認定されえます。 主治医が診断書の書き方に迷っている。 上記4疾患には公式の留意事項があります。それ以外の病気でも、「その他の疾患による障害」として認定される仕組みがあることを伝えてください。 痛みだけで諦める。 痛みそのものは原則対象外ですが、痛みが原因で生じている運動機能の制限や日常生活の制限は、それぞれの部位の基準で評価されます。灼熱痛(カウザルギー)などの例外もあります。
よくある質問
Q. 遷延性植物状態です。家族が手続きします。** 遷延性植物状態は「その他の疾患による障害」の類型として認定基準に明記されています。委任や成年後見の仕組みと合わせて、年金事務所に相談できます。
Q. 複数の珍しい病気が重なっています。** 併合認定の仕組みがあります。一つずつでは届かなくても、合わせると上位の等級になることがあります。
次の一歩
主治医に、日本年金機構が公表している医師向けの留意事項(該当する病気の場合)の話をしてください。あわせて、1日の生活の制限を時間で書き出す。 → 自分で・アプリで・専門家に頼む、の比べ方 → 目の障害
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出典
- 厚生労働省「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」第18節 その他の疾患 ・ 確認日 2026-08-31
- 日本年金機構「線維筋痛症等の診断書作成にあたっての留意事項」 ・ 確認日 2026-08-31