中等度知的障害(精神遅滞) ── 20歳時の診断書がなく障害状態を認定できないとした処分
20歳時の診断書がなく障害状態を認定できないとした処分。後年の診断書、就学・就労歴、知能検査、療育手帳等から20歳時も同程度であった蓋然性が高いとし、2級該当を認めて原処分を取り消した。
同じような状況なのに、結論が分かれた事例を91件集めています。体験談ではありません。国の再審査(社会保険審査会)の裁決から取ったもので、全件、裁決の原文(PDF)へのリンクつきです。通ったものだけを並べていません。通らなかったものも、同じ密度で載せています。通った話だけを見せられても、自分がどちらに近いかは分からないからです。
障害年金の結果に納得できないとき、2段階の不服申立てがあります。①審査請求(社会保険審査官へ。決定を知った日の翌日から3か月以内)、②再審査請求(社会保険審査会へ。審査請求の決定書の謄本が送られた日の翌日から2か月以内)。ここに集めているのは、その2段階目の裁決です。
争いになった事例だけが集まっている場所なので、ふつうの申請より論点がはっきりしています。だから「何が判断を分けたのか」が読み取れます。
見てほしいのは結論そのものではなく、その手前です。
認められなかった事例のほうが、学べることが多いこともあります。「職場の配慮を受けつつ一般雇用で週4日勤務し、日常生活能力も比較的保たれていた」——ここから、就労の中身がどう見られるかが分かります。
自分と同じ争点の3件だけ読めば十分です。全部読む必要はありません。
争点「就労」の実例 ・ 4件(1/1ページ)
20歳時の診断書がなく障害状態を認定できないとした処分。後年の診断書、就学・就労歴、知能検査、療育手帳等から20歳時も同程度であった蓋然性が高いとし、2級該当を認めて原処分を取り消した。
復職して就労した期間にも症状と治療が継続しており、医学的にも社会的にも治癒した状態とは認められないとして、再受診日を新たな初診日とする主張を退けた。
家族の援助を要する日常生活能力と、就労支援での短時間作業も続かなかった経過を総合し、障害認定日に2級に該当するとして3級の原処分を取り消した。
社会資源に依存し就労困難ではあるものの、自ら家事を行える日もあるなど日常生活が全面的に不能な1級の状態ではないとして、2級への減額改定を維持した。
出典: 社会保険審査会 裁決例(厚生労働省が公開)/日本年金機構「障害年金業務統計(令和6年度決定分)」/社会保険審査官及び社会保険審査会法 ・ 確認日 2026-08-31