妄想性障害 ── 厚生年金期間中の初診日を認めなかった処分は、予診表等の記載経緯を検討して取り消した
厚生年金期間中の初診日を認めなかった処分は、予診表等の記載経緯を検討して取り消した。個人情報開示の費用負担を求める部分は審査会の審査対象でないとして却下した。
同じような状況なのに、結論が分かれた事例を91件集めています。体験談ではありません。国の再審査(社会保険審査会)の裁決から取ったもので、全件、裁決の原文(PDF)へのリンクつきです。通ったものだけを並べていません。通らなかったものも、同じ密度で載せています。通った話だけを見せられても、自分がどちらに近いかは分からないからです。
障害年金の結果に納得できないとき、2段階の不服申立てがあります。①審査請求(社会保険審査官へ。決定を知った日の翌日から3か月以内)、②再審査請求(社会保険審査会へ。審査請求の決定書の謄本が送られた日の翌日から2か月以内)。ここに集めているのは、その2段階目の裁決です。
争いになった事例だけが集まっている場所なので、ふつうの申請より論点がはっきりしています。だから「何が判断を分けたのか」が読み取れます。
見てほしいのは結論そのものではなく、その手前です。
認められなかった事例のほうが、学べることが多いこともあります。「職場の配慮を受けつつ一般雇用で週4日勤務し、日常生活能力も比較的保たれていた」——ここから、就労の中身がどう見られるかが分かります。
自分と同じ争点の3件だけ読めば十分です。全部読む必要はありません。
全件の実例 ・ 91件(4/8ページ)
厚生年金期間中の初診日を認めなかった処分は、予診表等の記載経緯を検討して取り消した。個人情報開示の費用負担を求める部分は審査会の審査対象でないとして却下した。
精神障害とその他の疾患による障害を総合認定し2級とした処分。それぞれ併合判定参考表の4号であり、併合認定す1級に該当するとして原処分を取り消した。
傷病が初診日から5年経過後に固定したとして障害手当金を不支給とした処分。5年以内に障害手当金相当の聴力障害が固定したと認め、原処分を取り消して障害手当金の支給を命じた。
提出診断書では請求日の障害状態を認定できないとした処分。視力・視野の検査結果と傷病の病態との不整合から、診断書の数値をそのまま障害状態とすることはできないとして原処分を維持した。
失語症が年金3級にも障害手当金にも該当しないとした処分。音声言語と文字言語の障害を総合し、症状固定日に障害手当金相当と認めて原処分を取り消した。
20歳前の初診後に通院していない期間の社会的治癒が争われた。治療法がなく緩徐に進行する疾患で、医師が受診不要と判断した資料もないため社会的治癒を認めず、原処分を維持した。
死亡後に事後重症請求と未支給年金請求がされた事案。事後重症請求が死亡後である以上、未支給年金を支給する余地はなく、先行請求の不作為は審査会の権限外として原処分を維持した。
20歳前初診の障害基礎年金として不支給とした処分。発達期から認定対象となる知的障害があったとは認めず、厚生年金期間中の初診日と発達障害による3級該当を認めて原処分を取り消した。
軽度知的障害と統合失調症に相当因果関係があるとして初診日を出生日へ訂正させた処分。その判断に十分な根拠はなく、統合失調症の受診日を初診日として納付要件も満たすと認め、原処分を取り消した。
2級受給中に1級への額改定を請求した事案。日常生活能力7項目がすべて最も重い判定で、家族の常時の援助や作業所の配慮が必要な状態を1級該当とし、原処分を取り消した。
20歳時の診断書がなく障害状態を認定できないとした処分。後年の診断書、就学・就労歴、知能検査、療育手帳等から20歳時も同程度であった蓋然性が高いとし、2級該当を認めて原処分を取り消した。
事後重症請求における2級該当性が争われた。腎障害と糖尿病による障害を総合認定しても日常生活が著しく制限される程度には至らないとして、原処分を維持した。
出典: 社会保険審査会 裁決例(厚生労働省が公開)/厚生労働省「障害年金の業務統計等(令和6年度)」/社会保険審査官及び社会保険審査会法 ・ 確認日 2026-08-31