障害年金が止まったら — 支給停止の原因と、復活させる手続き
「今年が更新の年なので、不安でたまらない」。障害年金を受けている人が毎年この時期になると口にする言葉です。細々と年金で生きているのに、止まったらどうすればいいのか——その恐怖は、金額の問題を超えたところにあります。
この記事では、なぜ止まるのかを全パターン整理したうえで、止まったあとに何ができるのかを書きます。先に結論を書いておくと、多くの場合、止まっても権利そのものは消えていません。そして戻す手続きは存在します。ただし、何もしないまま65歳を迎えると、その道が閉じます。そこだけは先に知っておいてください。
その前に、確率の話
不安を数字で落ち着けておきます。日本年金機構の業務統計では、令和6年度の再認定(更新)は約19万5千件あり、内訳はおおむね次のとおりでした。
- 継続:約97.8%
- 増額改定:約0.8%
- 減額改定:約0.9%
- 支給停止:約0.4%
つまり、更新で完全に止まる人は1000人に4人程度です。「更新で落ちることなんてあるんですか?」という反応が出るくらいには、レアな事象です。
一方で、新規の請求は明らかに厳しくなっています。令和6年度に新しく請求された障害年金のうち、支給に該当しなかった割合は13.0%(前年度8.4%)、精神障害では12.1%(同6.4%)。この数字が報道され、当事者の間に強い不安が広がりました。
この2つは別の話です。厳しくなったのは主に新規請求の審査で、更新での支給停止が統計上増えている事実は確認できていません。不安になるのは自然ですが、自分に起きる確率としては別物だ、と切り分けておいてください。
止まる原因の全パターン
「止まった」と一口に言っても、原因によって復活の方法がまったく違います。まずは分類から。
① 更新の結果、障害等級に該当しなくなった →【支給停止】 有期認定の人には、誕生月の3か月前の月末に「障害状態確認届(診断書)」が届き、誕生月の末日が提出期限です。審査で不該当と判断されると支給停止になります。受給権は残ります。
② 障害状態確認届を期限までに出さなかった →【一時差し止め】 これは審査の結果ではなく、手続きをしなかったことに対する措置です。出せば解除されます。
③ 20歳前傷病の障害基礎年金で、前年の所得が基準を超えた →【支給停止(全額または2分の1)】
④ 労災・恩給との調整 ここは誤解が多い部分です。労災保険の障害補償年金との併給では、障害年金は満額支給され、労災側が減額されます(併給調整率:障害基礎+厚生の両方なら0.73など)。年金が止まるわけではありません。
一方、労働基準法による事業主からの障害補償を受けられるときは、障害年金が6年間支給停止されます。また、20歳前傷病の障害基礎年金だけは、恩給や労災の年金を受けられるとき、その額について調整されます。
⑤ 現況届・住所変更の未提出、住民票と実際の居住地の不一致 →【一時差し止め】 マイナンバーが日本年金機構に収録されていれば現況届も住所変更届も原則不要ですが、住民票の住所と実際に住んでいる場所が違う場合は、いまも届出が必要です。入院や施設入所、家族宅への一時的な転居で住民票を動かしていない人が、ここでつまずきます。
⑥ 海外居住・矯正施設への入所 →【支給停止】※20歳前傷病の障害基礎年金のみ 保険料を納めて得た障害年金は、海外に住んでも受刑しても止まりません。20歳前傷病の障害基礎年金だけが全額支給停止になります(有罪判決前の勾留は対象外)。ここは最も誤解されやすい論点です。
⑦ 本人の申出による支給停止 自分から止めることもできます(申出書を出す)。撤回もできます。
⑧ 失権 これだけは性質が違います。次で説明します。
「支給停止」「一時差し止め」「失権」は、まったく別物
言葉が似ているので混同されますが、意味が違います。
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| 支給停止 | 一時差し止め | 失権 | |
|---|---|---|---|
| 受給権 | 残る | 残る | 消滅する |
| 主な原因 | 等級不該当、所得超過 など | 診断書・届出の未提出 | 死亡/3級不該当のまま3年+65歳 |
| 戻し方 | 支給停止事由消滅届 | 届出を出す(原則さかのぼって支払い) | 戻せない |
一時差し止めは「審査で負けた」のではなく「事務手続をしていない」ことへの措置です。出せば解除されます。
支給停止は「いまは等級に該当しない」という判断ですが、受給権そのものは生きています。だから、再び重くなれば戻せます。
失権だけが、権利そのものが消える状態です。ここに至らせないことが、この記事のいちばん大事なメッセージです。
止まったあとの本命 — 支給停止事由消滅届
支給停止から復活するための書類が、「老齢・障害給付 受給権者支給停止事由消滅届」(様式第207号)です。
- 添付:医師または歯科医師の診断書、年金証書など
- 提出先:年金事務所または街角の年金相談センター(障害基礎年金のみの人は市区町村の窓口でも可)
- 提出回数の制限はありません。かつてあった「前回から1年経過」という制限は撤廃されています。額改定請求のような1年待機がないのが、この手続きの大きな特徴です
そして最重要のポイントがこれです。支給再開の起点は「提出日」ではなく「診断書の現症日」です。
様式には「消滅の事由に該当した年月日」を書く欄があり、ここには提出する診断書の現症日と同じ日付を書きます。つまり、
- いまの現症日で出せば → 実務上「提出月の翌月分から」の再開になります
- 過去のある時点で既に等級相当だったことを示せる診断書(過去の現症日)を出せば、その時点までさかのぼって再開できる余地があります
実際に、支給停止から約5年経過していた事案で、停止期間中の血液検査データをすべて洗い出して2級相当に該当する最も古い時点を特定し、約3年前を現症日とする診断書を提出して、約3年分が一括で支払われた、という例が報告されています。
年金の時効は5年なので、さかのぼれるのは最大5年です。「止まった当時から、実はずっと該当していた」という状況なら、いまの診断書だけを出して終わらせるのはもったいないということです。ただし、前回提出の診断書から短期間で変化した場合は、その理由を示す資料が必要になります。
なお、「1級から2級に下がったが受給は続いている」というケースは支給停止ではありません。この場合は額改定請求です。
消滅届か、審査請求か
止まった直後、選択肢は2つあります。
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| 支給停止事由消滅届 | 審査請求 | |
|---|---|---|
| 主張の中身 | 「その後、再び重くなった」(新しい事実) | 「その審査の判断が誤っている」 |
| 診断書 | 新たに必要 | 不要(提出済みの書類で再審査) |
| 期限 | なし(受給権がある限りいつでも) | 決定を知った日の翌日から3か月 |
| さかのぼり | 診断書の現症日次第(時効5年) | 認められれば停止時点から |
判断の目安はこうです。
- 提出した診断書の内容が、実態より軽く書かれていた/記載漏れがあった → 消滅届。正しい診断書を取り直すほうが早い
- 診断書は正確なのに、認定基準やガイドラインの当てはめがおかしい → 審査請求
- 3か月の期限が迫っている → まず審査請求を出して期限を確保し、並行して消滅届の準備をする
現実的な話として、審査請求で処分が覆るケースは多くありません。一度出た決定を、同じ書類で覆すのは簡単ではないからです。だから実務では、消滅届を軸に考えることが多くなります(不支給になったら)。
一時差し止めからの復活 — 診断書の現症日が分かれ目
障害状態確認届を出し忘れた場合、支払いは提出期限の翌月以降、最初に来る定期支払期月から止まります。ただし、出せば、障害の状態に応じてさかのぼって支払われます。
さかのぼりの扱いは、厚生労働省の通知で次のように整理されています。
- 診断書の現症日が、提出期限の翌日から3か月以内 → その3か月間は従前の等級が継続しているものとして支払う
- 3か月超〜1年以内 → 医学的に障害状態の継続が推認できれば、一時差し止めを解除し、従前の等級が継続していたものとして扱う
- 1年超 → 1年単位の期間ごとに障害状態確認届の提出を求め、医学的な推認に基づいて個別に判断
実務上のポイントは、その間も受診を続けていたかどうかです。長く受診していなかった場合、「診断書提出月の翌月分から」となる可能性があります。止まっていた間も通院記録が残っていることが、遡及の裏づけになります。
20歳前傷病の所得制限 — 自動で止まり、自動で戻る
20歳前傷病による障害基礎年金だけは、前年の所得によって支給が制限されます。
現行(令和8年9月30日まで)は、前年所得が3,761,000円超で2分の1停止、4,794,000円超で全額停止。令和8年10月1日からは 3,858,000円 / 4,918,000円 に引き上げられます。扶養親族1人につき38万円(老人扶養親族48万円、特定扶養親族63万円)が基準額に加算されます。
押さえるべき点が3つ。
1. 「収入」ではなく「所得」。給与所得控除、社会保険料控除、医療費控除などを引いたあとの額です。額面の年収で判断して、必要のない働き控えをしてしまう人がいます。
2. 停止期間は10月から翌年9月まで。かつては8月分〜翌年7月分でしたが、令和3年度から変わっています。古い解説を見ていると1年ずれます。
3. 戻すのに手続きは要らない。日本年金機構が市区町村から所得情報を受け取る仕組みになったため、所得状況届(ハガキ)は原則不要です。前年の所得が下がれば、翌年10月分から自動的に停止が解除されます。他の支給停止と違い、手続き型ではなく自動判定型です(機構が所得情報を入手できない場合は、案内が届くので提出してください)。
いちばん取り返しがつかない失敗 — 65歳の壁
ここが、この記事でもっとも伝えたい部分です。
障害年金の受給権が消える(失権する)のは、次の2つの遅いほうが到来したときです。
- 障害等級(1〜3級)に該当しなくなった日から3年を経過したとき
- 65歳に達したとき
大事なのは、判定の基準が「厚生年金保険法に規定する障害等級」=3級相当である点です。つまり、
- 2級不該当で障害基礎年金が止まっていても、3級相当の状態が続いているかぎり失権しません(何年でも受給権は残ります)
- 3級相当にも該当しなくなり、そこから3年が経過し、かつ65歳に達したときに、初めて失権します
そして、失権すると支給停止事由消滅届は出せません。受給権がないからです。65歳以降は事後重症請求もできないので、再受給の道が完全に閉じます。
止まったまま何年も経ち、「もう自分には関係ない」と思って放置しているうちに65歳を迎える——これが、実務でいちばん取り返しのつかない失敗です。
止まっている状態で65歳が近い人は、誕生日の前日までに動いてください。主治医に「3級相当以上に該当する時点」の診断書を書いてもらえないか、相談する価値があります。1日の差で、その後の人生の選択肢が変わります。
よくある失敗
1. 誕生月の障害状態確認届を見落とす。発送は誕生月の3か月前の月末、期限は誕生月の末日です。年金証書の「次回診断書提出年月」欄で、自分の更新時期を確認できます(永久認定ならこの欄は空欄表記になっています)。
2. 届いた直後に診断書を依頼してしまう。診断書は「提出期限前3か月以内の障害の状態」が必要です。届いた直後に受診せずに依頼すると、対象期間外の状態で書かれてしまうことがあります。まず受診してから依頼するのが正解です(診断書はいつ頼む?)。
3. 「マイナンバー登録で現況届は不要」を拡大解釈する。生存確認のための現況届は原則不要になりましたが、障害状態確認届(診断書)は別物で、いまも提出必須です。ここを混同すると一時差し止めになります。
4. 住所変更を出していなくて、届書が届かない。住民票と実際の居住地が違う人は要注意です。
5. 等級が下がる時期を誤解する。減額改定や支給停止は、提出期限月から4か月目の支給分から反映されます(例:6月が誕生月なら10月分から)。一方、増額改定は提出月の翌月分からです。この3か月の猶予の間に、消滅届や不服申立ての準備を始められます。
6. 診断書のコピーを取っていない。止まったあとに「前回どう書かれていたか」を確認できないと、次の一手が打てません。提出前に必ずコピーを。
更新が怖くて働けない、という声について
最後に、数字では解けない話に触れます。
「年金だけでは生活できない。かといって働くと審査で不利になって、止まるかもしれない」——この矛盾に挟まれている人は、本当に多くいます。とくに障害基礎年金は、就労の事実が審査に響きやすいと言われます。
制度上は、就労しているというだけで機械的に等級が下がる仕組みにはなっていません。ガイドラインにも「労働に従事していることをもって直ちに日常生活能力が向上したものと捉えない」と明記されています。
しかしこれは、どんな配慮のもとで働けているのかが書類に書かれていて初めて機能する規定です。就労の事実だけが載り、業務の限定性、勤務時間、欠勤や早退の頻度、職場の配慮が書かれていなければ、就労は「できている証拠」として読まれます。
だから、働きながら受給を続けるうえで実際に効くのは、働けている「条件」を毎回の診断書に残しておくことです。更新のたびに主治医へ、勤務時間、任されていない業務、休んだ日数、通勤の負担を紙で渡す。これが、いちばん現実的な守り方です(働きながら障害年金はもらえる?、更新の記事)。
そして、もし止まってしまっても——受給権は残っています。戻す手続きはあります。そこは、覚えておいてください。
止まったと分かってから、最初の30日ですること
通知が届いた日は、たいてい何も手につきません。それで構いません。ただ、期限のあるものが1つだけあるので、そこだけ押さえてください。
1日目〜:何が起きたのかを、書類の文言で確認する。「支給停止」なのか「一時差し止め」なのか「失権」なのか。届いた通知に書かれています。一時差し止めなら、出し忘れていた書類を出すだけで解決します。
1週目:期限を1つだけメモする。審査請求の期限は、決定を知った日の翌日から3か月。カレンダーに入れてください。この期限だけが、後から取り返せないものです。
2週目:前回提出した診断書のコピーを出す。手元になければ、日本年金機構への個人情報開示請求で取り寄せられます。何がどう書かれていたから止まったのかが分からなければ、次の手は打てません。
3週目:主治医に相談する。「止まりました」と伝えるだけでも構いません。前回の診断書に、実際の生活と違う記載がなかったかを一緒に見てもらいます。
4週目:方針を決める。診断書の内容が実態より軽かったなら消滅届。診断書は正確なのに判断がおかしいと考えるなら審査請求。迷うなら、期限のある審査請求を先に出しておく。
そして、可能なら過去にさかのぼれないかを検討する。止まった当時から実は該当していた、と示せる資料(検査データ、通院記録、当時の診療内容)があるなら、その時点を現症日とする診断書を書いてもらえないか相談する価値があります。ここで数年分の差がつくことがあります。
更新を乗り切るための、事前の備え
止まってから動くより、止まらないように備えるほうが、体力的にずっと楽です。
年金証書の「次回診断書提出年月」を確認する。ここに自分の更新時期が書かれています。永久認定なら空欄表記です。まずここを見てください。
更新の5か月前に、カレンダーに予定を入れる。「主治医に更新の話をする」。診断書が届いてから受診したのでは、提出期限前3か月以内の状態を記載してもらうのに間に合わないことがあります。
日々のひとことメモを続ける。その日の体調、できなかったこと、助けてもらったこと。更新の診断書でも見られるのは、初回とまったく同じ裏面(日常生活能力の判定7項目と程度)です。記録があれば、主治医に渡す材料がそのまま作れます(主治医に渡す生活状況メモ)。
働いているなら、条件を書き出しておく。勤務時間、任されていない業務、月の欠勤・遅刻早退の回数、職場で受けている配慮、通勤の負担。これがないと、診断書には「就労中」という事実だけが残ります。
診断書を受け取ったら、必ず裏面を確認する。封をされたまま出す必要はありません。実態と違えば、提出前に相談する余地があります(診断書を受け取ったら確認すべきこと)。
提出前に全部コピーを取る。これが、次の更新でも、止まったときでも、唯一の手がかりになります。
「怖い」という気持ちについて
制度の説明だけで終わらせたくないので、最後に書いておきます。
更新の時期が近づくと眠れなくなる、通知の封筒を開けられない、厚さで結果を推測してしまう——これは意志が弱いからではなく、生活の土台が他人の判断ひとつで消えるかもしれない、という構造から来る当然の反応です。
そのうえで、いくつか。
- 統計上、更新で完全に止まる人は1000人に4人程度です。確率はあなたが感じているより低い
- 止まっても、多くの場合受給権は残ります。戻す手続きがあります
- 減額や停止は、提出期限月から4か月目の支給分から反映されます。つまり判断してから動くまでの猶予が3か月ある
- 準備でいちばん効くのは、特別なことではなく、日々のひとことの記録です
そして、もし手続き以前に日々をしのぐことが限界に近いなら、先に頼ってください。主治医、家族、地域の相談支援機関、そして手続きを代わりに担う社会保険労務士という選択肢もあります。
よくある質問(FAQ)
Q. 更新で年金が止まる確率はどのくらいですか? A. 令和6年度の再認定では、約97.8%が継続、支給停止は約0.4%でした。近年厳しくなっているのは主に新規請求の審査で、更新での支給停止が統計上増えている事実は確認できていません。
Q. 支給停止になったら、受給権はなくなりますか? A. なくなりません。支給停止は「いまは等級に該当しない」という状態で、受給権は残ります。再び重くなれば支給停止事由消滅届で再開できます。
Q. 支給停止事由消滅届は、いつ出せますか? A. いつでも出せます。額改定請求のような1年待機はなく、提出回数の制限もありません。
Q. 止まっていた期間の分は、さかのぼって受け取れますか? A. 受け取れる可能性があります。支給再開の起点は診断書の現症日なので、過去の時点で既に等級相当だったことを示せる診断書を出せば、その時点までさかのぼれます。時効は5年です。
Q. 障害状態確認届を出し忘れました。年金は消えますか? A. 消えません。一時差し止めという状態で、提出すれば解除されます。診断書の現症日が提出期限の翌日から3か月以内なら、その期間は従前の等級が継続していたものとして支払われます。
Q. 止まってから何年も経っています。まだ戻せますか? A. 受給権が残っていれば戻せます。ただし、3級相当にも該当しない状態が3年続き、かつ65歳に達すると失権し、以後は戻せません。65歳が近いなら急いでください。
Q. 2級が不該当になりましたが、3級相当ではあります。失権しますか? A. しません。失権の判定基準は3級相当なので、3級相当の状態が続くかぎり受給権は残ります(障害基礎年金だけの人も同じ基準です)。
Q. 審査請求と支給停止事由消滅届、どちらを選べばいいですか? A. 診断書の内容が実態より軽かったなら消滅届、診断書は正確なのに当てはめがおかしいなら審査請求です。審査請求の期限は3か月なので、迷うならまず審査請求で期限を確保し、並行して消滅届を準備するのが実務の定石です。
Q. 働くと年金は止まりますか? A. 就労の事実だけで機械的に止まる仕組みではありません。ただし、配慮の中身が書類に書かれていないと、就労が「できている証拠」として読まれます。勤務時間や欠勤の実数、職場の配慮を診断書に残してください。
Q. 海外に引っ越すと止まりますか? A. 保険料を納めて得た障害年金は止まりません。20歳前傷病による障害基礎年金だけが全額支給停止になります。
Q. 20歳前傷病の所得制限で止まりました。戻すには手続きが必要ですか? A. 原則不要です。前年の所得が基準を下回れば、翌年10月分から自動的に解除されます。停止期間は10月から翌年9月までです。
Q. 労災をもらうと障害年金は止まりますか? A. 労災の障害補償年金との併給では、障害年金は満額支給され、労災側が減額されます。ただし労働基準法による事業主からの障害補償を受けられるときは、障害年金が6年間支給停止されます。
まとめ
- 更新で完全に止まる人は、統計上おおむね1000人に4人。厳しくなったのは主に新規請求の審査
- 「支給停止」「一時差し止め」「失権」は別物。前の2つは受給権が残る
- 止まっても、支給停止事由消滅届で戻せる。1年待機も回数制限もない
- 再開の起点は提出日ではなく診断書の現症日。過去の現症日で出せば最大5年さかのぼれる
- 3級相当にも該当しないまま3年が経ち、65歳に達すると失権する。ここだけは戻せない
- 障害状態確認届は、まず受診してから依頼する。現況届が不要でもこれは必須
- 働きながら続けるなら、働けている「条件」を毎回の診断書に残しておく
参考リンク
制度の正式な情報・最新の様式は、日本年金機構のホームページおよび 年金事務所でご確認ください。
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