額改定請求 — 症状が重くなったときに、等級を上げてもらう手続き
症状が重くなった。前より明らかに動けない。それなのに、受け取っている障害年金の額は前のままです。
このときに使うのが額改定請求——「いま受けている等級を、上の等級に変えてほしい」と自分から申し立てる手続きです。ただ、この手続きには待たされるルールと空振りしたときの代償があり、出すタイミングを間違えると、かえって身動きが取れなくなります。
この記事では、出すか出さないかを判断できるように、ルールと副作用の両方を書きます。
まず全体像 — 額改定請求とは何か
正式には「障害給付 額改定請求書」(様式第210号)。用紙には「障害給付を受ける原因となった障害の程度が重くなったときの届」とも書かれています。
- 入手先:日本年金機構のサイト、年金事務所、街角の年金相談センター
- 提出先:年金事務所または街角の年金相談センター(障害基礎年金のみの人は市区町村の窓口でも可)
- 添付:診断書。「提出する日前3か月以内に作成され、提出する日前3か月以内の障害の状態が記入されたもの」
この診断書の要件が、実務でいちばん事故が起きるところです。作成日と現症日の両方が、提出日から3か月以内でなければなりません。4月1日現症の診断書なら、6月30日までに出さないと受け付けてもらえない、ということです。書いてもらってから提出まで時間をかけすぎて期限切れ、というのは典型的な失敗です。
原則は「1年待つ」
額改定請求には、法律に書かれた待機ルールがあります。
受給権を取得した日、または障害の程度の診査を受けた日から起算して1年を経過した日後でなければ請求できない。(国民年金法34条3項/厚生年金保険法52条3項)
起算日は次のように整理されます。
| 状況 | 起算日 |
|---|---|
| 障害認定日請求で受給権を取得した | 障害認定日から1年 |
| 事後重症請求で受給権を取得した | 請求書の受付日(=受給権取得日)から1年 |
| 更新(障害状態確認届)で等級が変わった | 診査を受けた日から1年 |
| 前回の額改定請求で等級が変わらなかった | 診査を受けたものとして1年 |
よくある勘違いが「前回の診断書の現症日から1年」というものですが、これは不正確です。法文にあるのは「診査を受けた日」です。
なお実務では、「更新で等級が据え置かれた場合は、額の改定が行われていないので1年を待たずに請求できる」という運用が広く紹介されています。ただしこれは公式ページに明記された取扱いではないので、年金事務所で確認してから動いてください。
1年待たなくていい例外 — でも、精神障害は1つも入っていない
「明らかに障害の程度が増進した」場合は、1年を待たずに請求できます。その中身は、様式に添付する障害状態チェックシートに列挙されていて、現行は27項目です。
(2014年の改正時のリーフレットには22項目と書かれていて、いまもその数字で解説しているページが多くありますが、視力・視野の項目が追加されて現在は27項目になっています。)
内容をざっくり分けると、こうなります。
- 眼:両眼の視力がそれぞれ0.03以下、0.07以下、視野の一定の狭窄 など(9項目)
- 聴覚・言語:両耳の聴力レベル100デシベル以上、90デシベル以上、喉頭全摘 (3項目)
- 肢体:両上肢の全ての指を欠く、両下肢を足関節以上で欠く、四肢や手指・足指の完全麻痺 など(7項目)
- 内部障害:心臓移植・人工心臓の装着、CRT(心臓再同期医療機器)の装着、3か月を超えて継続する人工透析 (3項目)
- その他:人工肛門+人工膀胱(6か月超)、人工肛門+尿路変更、人工肛門+留置カテーテル等、脳死・遷延性植物状態、1か月を超える人工呼吸器の常時装着 (5項目)
ここで、正面から書いておくべきことがあります。精神障害は27項目に1つも入っていません。うつ病、双極性障害、統合失調症、発達障害、知的障害、高次脳機能障害——どれだけ悪化しても、1年待機の例外には一切該当しません。
27項目はすべて「欠損」「完全麻痺」「機器の装着」「不可逆的な状態」といった、外形的に一義的に確認できる状態に限られています。症状の程度に医学的な判断の幅がある障害は、構造的に対象外なのです。がんの進行、呼吸不全や心不全の悪化、透析導入前の腎機能低下なども同様に該当しません。
裏を返すと、透析の導入、人工肛門の造設、人工呼吸器の常時装着、CRTの装着といったイベントが起きた瞬間が、待たずに請求できるタイミングです。該当するのに知らずに1年待ってしまうと、その分の増額は二度と取り返せません(後述のとおり遡及がないため)。
チェックシートの添付と、診断書の備考欄への装着日などの記入を忘れると例外扱いにならないので、そこも注意してください。
認められても、遡っては増えない
ここが額改定請求の性格を決めています。
改定後の額での支給は、改定が行われた月の翌月から始まります。実務的には、額改定請求書を出した月の翌月分から増額される、ということです。決定が出るのは3〜6か月後ですが、増額分は請求月の翌月分までさかのぼって一括で支払われます。
しかし、請求日より前にさかのぼって増額されることは、原則としてありません。「症状は2年前から悪化していた」と主張しても、2年分が支払われることはない。
この一点から、行動指針が決まります。要件を満たしたら、先延ばしにしない。1か月遅れれば1か月分の増額が消えます。
なお、この「遡及しない」という性質は、後述する支給停止事由消滅届とは対照的です。止まっている人は遡って取り戻せる余地があるのに、受給中の人は遡れない。この非対称は知っておいてよいと思います。
空振りしたときの代償
額改定請求は「出すだけならタダ」ではありません。少なくとも3つの副作用があります。
副作用1:却下されると、原則としてまた1年待つ。 「等級変更なし」の決定は、法律上「診査を受けた」に当たると解されています。したがって、その後1年間は再度の額改定請求ができなくなります。
ここが重要なのは、更新で据え置かれた場合との違いです。更新で据え置かれただけなら比較的すぐ動けるのに対し、額改定請求で却下されると1年ロックがかかる。同じ「等級が変わらなかった」でも、その後の身動きの取りやすさが違います。
副作用2:永久認定が、有期認定に変わることがある。 これは実務でもっとも警戒されているデメリットです。2級の永久認定を受けている人が1級を狙って請求し、1級にならなかったうえに2級の有期認定に変更される——というケースが報告されています。
有期認定になれば、以後1〜5年ごとに診断書の提出と審査が必要になり、将来的に支給停止のリスクを抱えることになります。
永久認定の人にとって額改定請求は、増額のメリットと、更新地獄に戻るリスクを天秤にかける判断です。安易に出すべきではありません。
副作用3:理屈のうえでは、下がる余地がゼロではない。 額改定請求そのものは「増進による改定」の請求なので、これに対する処分は増額か据置きです。実務でも「額改定請求で等級が下がることはない」と説明されるのが一般的です。
ただし、実施機関が職権で改定する権限(法1項)は生きているため、「絶対に下がらない」と断定できる公式の根拠は見当たりません。提出した診断書が前回より明らかに軽い内容だった場合まで安全、とは言い切れない、という程度に理解しておくのが正確です。
却下決定に不服があるときは、決定を知った日の翌日から3か月以内に審査請求ができます(不支給・審査請求の記事)。
更新を待つべきか、額改定請求を出すべきか
多くの人が迷うのがここです。判断の軸を整理します。
| 状況 | 実務での基本方針 |
|---|---|
| 27項目のいずれかに該当した | すぐ額改定請求(1年待機なし) |
| 更新が数か月先に迫っている | 更新を待ち、更新の診断書に額改定請求書を添えて同時に出す |
| 更新まで1年以上ある | 額改定請求を検討 |
| 永久認定を受けている | 有期認定化のリスクを踏まえ、慎重に |
| 前回の額改定請求から1年経っていない | 待つしかない |
「更新と同時に額改定請求を出す」というやり方が、実務では定石とされています。理由は2つあります。
理由1:上がる可能性が上がる。更新でも職権で等級が上がることはありますが、こちらから明示的に請求したほうが検討されやすい、という考え方です。
理由2:据え置かれたときに、審査請求ができる。これが本質的な理由です。更新だけを出して据え置かれた場合、「処分」が発生しないため不服申立てができません。一方、額改定請求を併せて出していれば、却下という処分が出るので審査請求の道が開けます。決定を待ってから改めて額改定請求を出すと、4か月以上のロスが生じます。
ただし裏返しがあります。額改定請求を出した以上、却下されれば1年ロックがかかる。「更新と同時に出す」は強い手ですが、無条件に得な手ではありません。上がる見込みがどれだけあるかを先に見積もってから決めてください。
何が変わっていれば上がるのか — 精神障害の場合
精神の障害では、診断書裏面の「日常生活能力の判定」7項目(4段階)の平均値と、「日常生活能力の程度」(5段階)の組み合わせで等級の目安が出ます。したがって、実務上の問いはこうなります。前回と比べて、この数字が動いているか。
- 3級→2級を狙うなら、判定の平均をおおむね2.5〜3.0以上へ、程度を(3)から(4)へ動かす必要があります。7項目のうち複数が「助言や指導があればできる」から「助言や指導をしてもできない、または行わない」へ移っているか、が勝負どころです。
- 2級→1級は、判定平均3.5以上かつ程度(5)(身のまわりのことはほとんどできず、常時の援助が必要)が事実上の条件です。入院や、それに近い常時介護の状態でなければ届きにくいのが現実です。
そのうえで、目安から総合評価で調整されます。考慮されるのは、現在の病状、療養状況(入院歴、服薬、通院頻度)、生活環境(単身か、家族の援助、施設入所)、就労状況など(等級判定ガイドライン、日常生活能力の判定7項目)。
就労の扱いには要注意です。ガイドラインには「労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、仕事の内容や職場で受けている援助の状況を十分確認する」と明記されています。
ただしこれは、援助の中身が書類に書かれていて初めて機能する規定です。就労の事実だけが記載され、業務の限定性、勤務時間、欠勤や早退の頻度、職場の配慮が書かれていなければ、就労は「できている証拠」として読まれます。近年、就労の見られ方は厳しくなっているという指摘もあります(働きながら障害年金はもらえる?)。
主治医にどう伝えるか — いちばんしんどい部分
「重く書いてください」とは、なかなか言えないものです。医師の判断に口を出すようで気が引けるし、そもそも診察室では気が張って、悪い話がうまく出てこない。
ここでの現実的な考え方は、「重く書いてもらう」ではなく「実際に起きていることを知ってもらう」です。主治医が知っているのは診察室のあなただけで、家でどうなっているかは、あなたか家族が伝えないと届きません。
やり方としては、口頭ではなく紙が効きます。
- 前回の診断書のコピーを手元に置く。どの項目がどう評価されていたかを見て、そこからどう変わったかを整理する。コピーを取っていない人は、次からは必ず取ってください(診断書を受け取ったら確認すべきこと)
- この1年で「できなくなったこと」を、場面と頻度で書き出す。「調子が悪い」ではなく「風呂に入れない日が週5日になった」「郵便を開けられず督促が来た」「通院に付き添いが要るようになった」
- A4で1〜2枚にまとめて渡す。診察のときに口頭で全部話そうとしない(主治医に渡す生活状況メモ)
転院している場合はとくに注意が必要です。新しい主治医は、あなたの過去を知りません。前回の診断書の写しと経過のメモを渡さないと、「初診時から見て悪化したか」が判断できず、結果として前回と似た内容の診断書になりがちです。
支給停止事由消滅届との違い
似ていますが、対象がまったく違います。
→ 横にスクロールできます
| 額改定請求 | 支給停止事由消滅届 | |
|---|---|---|
| 対象 | 受給中の人(等級を上げたい) | 支給停止中の人(再開したい) |
| 1年待機 | あり(27項目の例外を除く) | なし |
| 遡及 | 原則なし(請求月の翌月分から) | 可能(診断書の現症日次第。時効5年) |
| 年齢 | 3級のみの厚生年金受給者は65歳以降不可 | 65歳に達するまで |
「1級から2級に下がったが受給は続いている」というケースは、支給停止ではないので額改定請求です。「不該当で完全に止まっている」なら消滅届です(支給停止と復活の手続き)。
65歳の壁 — 3級の人は必ず読んでください
65歳以上で、かつ障害基礎年金の受給権を持たない障害厚生年金3級の受給者は、額改定請求ができません。実施機関による職権改定も行われません。つまり、どれだけ重くなっても3級のまま固定されます。
事後重症による障害基礎年金の請求が65歳前までに限られていることとの整合を取るための制限です。年齢到達日は誕生日の前日なので、実務的には誕生日の前々日までに請求する必要があると説明されます。
例外があります。過去に1級・2級に該当して障害基礎年金の受給権を持っている人(その後3級に下がった人)は、65歳以降も額改定請求ができます。
そして、障害基礎年金の額改定請求には年齢制限がありません。この65歳制限は「3級のみの厚生年金受給者」の話です。混同しないでください(障害基礎年金と障害厚生年金の違い)。
よくある失敗
1. 診断書の日付を外す。作成日も現症日も、提出日から3か月以内。どちらか一方でも外れると返戻されます。
2. 前回とほとんど同じ内容の診断書を出す。額改定請求は「前回の診査時と比べて重くなった」ことを示す手続きです。判定・程度に差が出ていなければ据置きになります。
3. 就労を始めた直後に出す。配慮の中身が書かれていない状態で就労の事実だけが載ると、逆効果になり得ます。
4. 永久認定なのに、安易に出す。有期認定化のリスクがあります。
5. 起算日を誤って早く出す。「前回の診断書の現症日から1年」ではありません。
6. 27項目に該当しているのに気づかず1年待つ。待った月数分は遡及されないので、丸ごと失います。
7. 加算関係の書類を添えない。3級から2級になると、子の加算や配偶者加給年金が発生する可能性があります。様式には「住民票でこれにかえることはできません」と明記されているのに住民票を出してしまう、というミスも典型です。
8. 更新直前に単独で出して、却下され、1年ロックのまま更新も動かせなくなる。更新時期の確認が先です。
出す前のセルフチェック7項目
出すかどうかを決める前に、この7つを確認してください。ひとつでも引っかかるなら、いったん止めて考え直す価値があります。
- 1年待機の起算日を過ぎているか。受給権取得日、または前回の診査から1年。27項目に該当するなら不要
- 次の更新はいつか。年金証書の「次回診断書提出年月」欄で確認する。数か月先なら、更新と同時に出す選択肢がある
- 永久認定ではないか。永久認定なら、有期認定化のリスクを踏まえて慎重に
- 前回の診断書の内容を把握しているか。コピーが手元にないなら、まずそこから
- 裏面の判定・程度が、前回から動く見込みがあるか。「つらくなった」ではなく、7項目のどれがどう変わったかで説明できるか
- 就労状況の書かれ方は大丈夫か。働いているなら、配慮の中身が診断書に載る準備ができているか
- 加算対象者(配偶者・子)が新たに生じるか。生じるなら戸籍抄本などの添付が必要(住民票では代替できません)
実際の進め方 — 6ステップ
ステップ1:前回の診断書のコピーを出す。なければ、日本年金機構への個人情報開示請求で取り寄せる方法があります。ここが起点です。
ステップ2:この1年で変わったことを書き出す。日常生活能力の7項目(適切な食事、身辺の清潔保持、金銭管理と買い物、通院と服薬、他人との意思伝達および対人関係、身辺の安全保持および危機対応、社会性)に沿って、「前はこうだった/いまはこう」を場面と頻度で書きます。
ステップ3:A4で1〜2枚にまとめ、診察のときに主治医へ渡す。口頭で全部話そうとしない。この段階では診断書を依頼せず、まず知ってもらうだけでも構いません。
ステップ4:診断書を依頼する。提出予定日から逆算して、作成日・現症日が3か月以内におさまるようにします。
ステップ5:受け取ったら、その場で開かず、落ち着ける場所で裏面を確認する。前回と比べて判定・程度が動いているか。動いていなければ、出すかどうかをもう一度考えます。
ステップ6:提出前に全部コピーを取る。却下されたときも、次の更新のときも、この控えが手がかりになります。
「出さない」という判断も、選択肢のうち
この記事で伝えたいことのひとつは、額改定請求は必ずしも出したほうがいい手続きではないということです。
- 却下されれば1年ロックがかかる
- 永久認定なら、有期認定に変わるリスクがある
- 診断書代が数千円〜1万円かかり、通らなくても返ってこない
- 準備そのものが、体調の悪いときには相当な負担になる
次の更新が1年以内に来るなら、更新に合わせるほうが合理的なことが多いです。診断書は更新で必ず必要になるので、そこに額改定請求書を添えれば、診断書代が1回で済み、据え置かれたときに審査請求の道も残ります。
逆に、永久認定で、しかも明らかに1級相当まで悪化しているというような場合は、待つ理由がありません。判断は「悪くなったから出す」ではなく、「上がる見込みと、失うものの比較」でしてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 額改定請求はいつからできますか? A. 受給権を取得した日、または障害の程度の診査を受けた日から1年を経過した後です。ただし、厚生労働省令で定める27項目のいずれかに該当した場合は1年を待たずに請求できます。
Q. うつ病が悪化しました。1年待たずに請求できますか? A. できません。1年待機の例外として定められている27項目に、精神障害は1つも含まれていません。原則どおり1年を待つか、更新のタイミングに合わせることになります。
Q. 認められたら、いつから増額されますか? A. 請求した月の翌月分からです。決定までは3〜6か月かかりますが、増額分は請求月の翌月分までさかのぼって支払われます。請求日より前に遡ることは原則ありません。
Q. 却下されたら、どうなりますか? A. 診査を受けたことになるため、原則としてその後1年間は再度の額改定請求ができません。決定を知った日の翌日から3か月以内なら審査請求ができます。
Q. 額改定請求で等級が下がることはありますか? A. 実務では「下がることはない」と説明されるのが一般的です。ただし実施機関の職権改定の規定は残っているため、絶対にないと断定できる公式の根拠はありません。
Q. 永久認定です。額改定請求を出しても大丈夫ですか? A. 慎重に判断してください。1級に上がらないまま有期認定に変更され、以後の更新審査を受けることになったケースが報告されています。
Q. 更新が近いのですが、額改定請求も出したほうがいいですか? A. 更新の診断書に額改定請求書を添えて同時に出すのが実務の定石です。据え置かれた場合に審査請求の道が残るためです。ただし却下されれば1年ロックがかかる点は理解しておいてください。
Q. 3級から2級になるには、何が必要ですか? A. 精神の障害では、診断書裏面の日常生活能力の判定7項目の平均と程度が、前回より明確に重い側へ動いていることが必要です。数値の裏づけがないまま「悪化しました」と書いても届きません。
Q. 主治医に「重く書いてほしい」と言えません。 A. 言う必要はありません。伝えるべきは実際に起きていることです。この1年でできなくなったことを場面と頻度で書き出し、A4にまとめて渡してください。
Q. 転院しました。前の病院のことは伝わりますか? A. 伝わりません。前回の診断書の写しと経過のメモを新しい主治医に渡してください。渡さないと「前回と比べてどうか」が判断できません。
Q. 65歳を過ぎても額改定請求はできますか? A. 障害基礎年金の受給権がある人はできます。障害厚生年金3級のみで、過去に1級・2級に該当したことがない人は、65歳以降はできません。
Q. 支給が止まっています。額改定請求を出せばいいですか? A. 止まっている場合は支給停止事由消滅届です。こちらは1年待機がなく、診断書の現症日によっては遡って再開できる可能性があります。
まとめ
- 額改定請求は「いまの等級を上げてほしい」と自分から申し立てる手続き
- 原則、受給権取得または診査から1年待つ。例外は27項目だけで、精神障害は1つも入っていない
- 認められても増額は請求月の翌月分から。遡っては増えない。だから先延ばししない
- 却下されると原則1年ロック。永久認定が有期認定に変わるリスクもある
- 更新と同時に出すと、据え置かれたときに審査請求の道が残る
- 精神障害では、診断書裏面の判定・程度が前回から動いているかが勝負
- 3級のみの厚生年金受給者は、65歳を過ぎると額改定請求ができなくなる
参考リンク
制度の正式な情報・最新の様式は、日本年金機構のホームページおよび 年金事務所でご確認ください。
このテーマの全体像は「障害年金の申請」にまとめています。